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Production Notes

スターのオーラと人質の無力さの落差を表現した

ファン・ジョンミンと若手俳優たちのアンサンブル

人気スターのファン・ジョンミンが誘拐される“自分自身”を演じた本作は、ソウルのとある劇場で、ファン・ジョンミンが新作のプレス会見でカメラのフラッシュを浴びるシーンから始まる。そこで彼は韓国人の誰もが知っているスター俳優のオーラを放つ。

ピム・カルソン監督が語る。「冒頭のソウルのシーンでは、本来のファン・ジョンミンさんが持っている色気と華やかさを最大限に表現しようと思った。完璧なトップ俳優であるファン・ジョンミンと、人質に取られるファン・ジョンミン。このふたつの状況の落差を大きく見せたいと思った」。本編でも、この180度異なるふたつの状況でのファン・ジョンミンのギャップが強調され、観客に強烈な衝撃を与える効果を上げている。

一方、製作陣はファン・ジョンミンを取り巻く誘拐犯や人質役に、観客がこれまでスクリーンでほとんど見たことのないフレッシュな若手俳優をキャスティングした。ミュージカル界の実力派俳優キム・ジェボム、TVシリーズ「イカゲーム」のイ・ユミ、「梨泰院クラス」のリュ・ギョンス、映画初出演のチョン・ジェウォンとイ・ギュウォンといった顔ぶれである。約1/1000の競争率を勝ち抜いて本作に合流した彼らは、全員がそれぞれの個性を発揮して映画の完成度を高めた。ファン・ジョンミンは若手俳優たちとの共演について「映画を観終わると観客は驚くほかないだろう。こんなに演技のうまい素晴らしい俳優がいたのかとね」と語っている。

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主人公の生きる意志が伝わってくる逃走アクション

そして本物の疾走感と迫力を追求したカーチェイス

本作はピル・カムソン監督の長編デビュー作だ。短編映画『ある約束』『Room 211』で国内の著名映画祭に招待された経歴を持つピル監督は、「ファン・ジョンミン、誘拐犯、警察が繰り広げる三角形の構図のバランスを取ることが大きな課題だった。主人公のファン・ジョンミンが感じる圧迫感、脱出への意志を中心に置き、バランスを取ろうと思った」と語る。

深い山奥にアジトを作って活動している誘拐犯たちは、目的のためなら手段を選ばない。彼らの前ではファン・ジョンミンもただの無力な人質にすぎない。そんなファン・ジョンミンが瞬発力を発揮して脱出を敢行するシーンは、緊張感を極限に高めると同時に痛快なカタルシスをもたらす。特にワンテイクで撮影した山の中の追撃シーンは、観客がその光景を“目撃”しているかのような緊迫感を与え、ファン・ジョンミンの体当たりの熱演が満載された本作の中でも最も鮮烈なシーンとなった。このシーンにとどまらず、ファン・ジョンミンの逃走の場面は“既存の型にはまった”アクションではなく、彼の“生きる”という意志が伝わってくるような臨場感溢れる描写に仕上がっている。

ソウルの中心部で起こるカーチェイスも見逃せない。このシーンでは1970年代のアメリカン・ニューシネマのカーチェイスを彷彿とさせる刺激的な見せ場を作るため、CGの使用を最小限にとどめ、本物の疾走感と迫力を追求した。

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映画に圧倒的な躍動感と独特のトーンを与えた

撮影、美術、音楽の熟練スタッフの仕事ぶり

本作には熟練のスタッフが集結した。まず『ベルリンファイル』『国際市場で逢いましょう』『ベテラン』などの大ヒット作に携わってきたチェ・ヨンファン撮影監督は、手持ちのカメラワークを駆使して映画に跳躍感を吹き込み、リアルな追撃シーンの映像化を成し遂げた。

『天命の城』『マルモイ ことばあつめ』『EXIT イグジット』のチェ・ギョンシン美術監督は、リアリティをベースにしながら非現実的な要素を加え、独特のトーンを生み出した。特に印象的なのは誘拐犯たちのアジトだ。その内部は扇風機、冷蔵庫、時計、トイレットペーパー、乾燥機などがある生活感あふれる空間だが、グリーンとオレンジの華やかな照明を使うことで、アジトの荒涼感に童話的なトーンが加わり、絶妙なアイロニーを生み出している。誘拐犯たちがアロハシャツやスウェットのような日常的な衣装を着ていることも、この手のスリラーにありがちな悪役とはひと味違った印象を与える。

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